国際保健 ガーナ300日生活

国際保健 ガーナ 300日生活

学校保健 in Ghana🇬🇭

298日目 アクラのストリートチルドレン(2021/11/24)

 

 

 

その辺の人や子供が

1セディちょうだい!」

「オブロニはお金持ちだろ!お金ちょうだいよ!」と日常的に言われるのをカウントしなけば、自分の住んでいる町ではほとんど物乞いは見かけない。

 

 

ただアクラに行くと状況は違う。

 

渋滞で混み合う交差点で車が止まったタイミングで身体障害を持った人や子供などが寄ってくる。

 

 

私は極力目が合わないように携帯に目を落とす。

乗っているタクシーがブラックミラータイプ(ガーナでよくある、窓にシートが貼ってあって外から見えないようになっている車)なら、外から自分の姿が見えないので、ちょっと気持ちが楽になる。

 

 

ガーナでは社会福祉は整っていないにせよ、頭上販売などスモールビジネスは始めやすい。

 

なぜ彼らは何かを売るのではなく物乞いなんだろう、と気になりつつ、お金をあげてしまうと物乞いで儲かるならとその生活はずっと変わらなくなってしまうだろうと思って、何も渡さずに避け続けていた。

 

 

アクラに行く機会も多くないので、なんとなく避けて通り過ぎていた存在だった。

 

 

 

協力隊のアクラで泊まる用のドミトリーが解体となるので荷物整理しなければならない、そう知った時に一時帰国前に約60人が残した洋服や自分たちが帰国する際に不要になる生活用品をどこかに寄付できないかなーと漠然と考えていた。

 

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そんなとき、SNSでたまたま見つけたアクラでニジェール難民を支援している方にコンタクトをとってみた。

 

 

直接お会いすることになり、その後、支援されているストリートの子供達に会いに行くことになった。

 

 

 

普段から慣れ親しんでいる人が連れてきた人だということもあり、すぐに懐いてくれる子供達。

 

 

目鼻立ちのくっきりとした東洋寄りの顔立ち。

シンプルにものすごく可愛い。

 

 

子供達に促されるままに道端に座り込んで一緒に遊ぶこと数時間。

 

 

 

ふとさっきまで私の隣にいた子がいないなと思って周りを見渡すと、数メートル先で道を歩いている人からお金をもらおうとオブロニ(肌の白い人)に声をかけている。

 

 

邪険にするわけでもなく、まるで見えていないかのように避けて通るオブロニ。

 

 

ああ、あれは私だと思った。

 

 

 

なんとも言葉で表せない気持ちになった。

 

 

 

あまり頻繁に行く場所ではないにせよ、私は以前に彼らの声を無視した人の1人かもしれない。

 

 

一緒に遊んだことで、「道端で声をかけてきた子供」から「〇〇くん、〇〇ちゃん」になった。

 

 

たぶん次に彼らを見かけたら、少なくとも目を背けて通り過ぎることはないと思う。

 

 

 

ただやっぱり道端でお金を渡すべきかどうかについてはまだ結論が出ない。

 

 

 

私には彼らが大人になるまで支え続ける覚悟がない。

 

 

 

 

今、子供達のためのシェルターのためのクラウドファンディングをされています。

 

camp-fire.jp

 

 

 

他人の幸せ、不幸せを他人が決めるのは、とても失礼なことだと思う。

 

不幸アドバタイズメントを見かけすぎて、少しうんざりしてしまっているからかもしれない。

 

 

だから、彼らがかわいそうだとかではなく、ただ安心して眠れる場所やシンプルに子供らしく遊ぶ時間が必要だということにはものすごく共感するし、ほんの少し、ガーナにいる間くらいは何かお手伝いできたらと思う。