国際保健 ガーナ300日生活

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学校保健 in Ghana🇬🇭

165日目 職場の物品は誰のもの?(2021/07/13)

 

 

 

大量のペーパータオルが職場に届いた。

 

 

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大きいトラック一杯分。

 

地区全校分だからものすごい量だ。

 

 

積み下ろして、また違う車に乗せて学校に配って回る。

 

 

 

これはコロナ対策の手洗い用として学校配布するために支給されたもの。

 

 

 

さて、これは全て学校の子供達が使うんだろうか?

 

 

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まず、大量に届いたものの1~2割は同僚たちが自宅用に持って帰る。

 

ついでに、同僚たちのご友人やご近所さんで欲しい人がいれば、その人の分も持って帰る。

 

 

 

 

次に、学校に届くと届いたものの1~2割は先生たちが自宅用に持って帰る。

 

ついでに、先生のご友人ご友人やご近所さんで欲しい人がいれば、その人の分も持って帰る。

 

 

 

 

とまあ、本来届くはずの3割減くらいで学校の感染対策という本来の名目で使用される。

 

 

ちなみに、ハンドソープや手指消毒液も同じような感じ。

 

 

 

これは私の職場だけが特別というわけではないみたい。

 

 

 

というのも、給食のマダムだって給食を子供たちに配る前に自分たちが家で食べる分を確保している。

 

 

 

みんな特に悪いことをしているなんて意識はなさそうで

「欲しかったら、あげるよー?いる??」

と私に聞いてくれる。

 

 

福利厚生の一環くらいに考えているんだと思う。

 

 

 

 

ここまで読んで「職権乱用じゃないか?」と感じた人は少なからずいるはず。

 

私も最初はそう思った。

 

 

 

けれど、普段一緒に働いている同僚達は、学校巡回のタクシー代を自腹で払っている。

 

 

職場の電気代は職員からの寄付で賄ってるし、未だにトイレは壁しかないくらい職場にはお金がないので、学校巡回のタクシー代を経費で落とせる予算はない。

 

 

ただ学校巡回しないと仕事にならないので、頑張って仕事をすればするほどお金がなくなるという状況である。

 

 

 

それ思うと、大量に届いたペーパータオルを1セット持って帰るくらいいいじゃない、という気持ちはわからなくはない。

 

 

 

 

仕事用の物品をプライベート用に持って帰るのも、仕事のために必要なものを経費で落とせないのにも、なんだか日本人的に考えるとモヤる部分はあるけれど、別にそれを咎めたいわけじゃなくて、まあそんな風に回ってる社会もあるんだなあ、なんて思った出来事でした。

 

 

 8/18追記

後日、同僚とご飯に行くと、

「このペーパータオル、僕が持ってきたんだー。」

と、街中のレストランでもちゃっかり使われていました。笑

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