国際保健 ガーナ300日生活

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学校保健 in Ghana🇬🇭

237日目 帰国してからどうしよう?(2021/09/24)

 

 

 

 

「帰国してからどうしよう?」

 

それが、ここ最近の悩み。

 

 

看護師3年経験したら、途上国に行こう。

 

コロナで予定は大幅に変わってしまったけれど、ガーナに来ることができて、学生時代に思い描いていた通りに時間は進んで、その先はガーナに来てから考えたらいいやと思ってた。

 

 

あと3ヶ月と少しで帰国。

その先、自分は何をしよう?

 

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やりたいことがないわけじゃなくて、やりたいことは沢山あって、ただ仕事と家庭とのバランスを考えると思考が止まってしまう。

 

 

仕事に重きを置きすぎて家庭を蔑ろにはしたくないし、かといって将来自分がやりたいと思う仕事ができないのも嫌だ。

 

 

帰国してからすぐに就職したとして、もしすぐに妊娠したらどうしよう、と考える。

 

 

ガーナにいると、結婚したなら早く子供を産め、たくさん産め、と日本だったらマタハラだよって教えてあげたくなるくらい色んな人に言われる。

 

あんまり何も考えていなかったのに、みんなに言われすぎて意識せざるを得なくなる。

 

 

私だっていつかは子供は欲しいし、でも欲しいと思ったからってできるものでもないし、できた時には喜びたいし、でも就職してすぐに妊娠しましたなんてなったら職場の人から白い目で見られるだろうし。

 

「産休・育休は権利なんだから、そんな気にしなくていいじゃん」というのは簡単だけど、やっぱり気になってしまう。

 

しかも、長らく働いている職場ならまだしも、再就職したてなんてやっぱりダメだ気になる。

 

 

それに、もし妊娠したら自分の身体がどれくらいしんどいのかなんて予想できないし、生まれてからの育児と仕事の両立ができるかも想像がつかないし、それを頑張りきれる自信もない。

 

 

というか、そもそも妊娠する可能性がありそうなこの年代の女性を雇うのか…..おおっぴらにそれを理由に断るなんてことはないだろうけれど、きっと同じ能力の同じ年齢の男性と天秤にかけたら、合理的に考えると男性を雇った方が会社にとっては都合がいいよなと思って絶望する。

 

 

じゃあしばらくは再就職せずにのんびりするか、と思って再就職について調べると、再就職は歳をとればとるほど色々と厳しいようだ。

 

 

若かりし時の私は、きちんと経験を積みつつ実力をつけて年齢を重ればどんな仕事でも重宝されると思っていたけれど、調べれば調べるほど世の中そうではないらしいということに気づく。

 

知識やこだわりがある年長者より、何も知らない若者の方が都合が良いらしい。

 

 

きっと子育てを終えてから再就職しようと思うとパートや契約社員としては働けるが、裁量権を持つ仕事はよっぽどの運と実力がないと難しそう。

 

 

むしろ、家庭と両立するならパートや契約社員の方が都合がいいのかとも考えたし、ありかなとも思うけれど、今に至るまでの努力とかけてきた時間が全て無駄になってしまうような気がしてしまう。

 

 

しかも、妊娠なんてしようと思ってできるものでもないし、そうやって悩んで仕事もせず子供もできなければ、悩んで何もしなかった時間が無駄になってしまう。

 

 

 

そんな風に色々考えていると、

「ああ、なんて日本で女性として生きるのは大変なんだ!!」

と文句を言いたい気分になる。

 

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日本の女性の社会進出はガーナより遅れている。

ガーナでは学校の校長先生も教育委員会もスタッフも男女比率は均等か女性の方が多い。

年功序列の意識が強く、日本並みかそれ以上の縦社会のため、体格のいいマダム達が男性陣を顎で使っている姿もよく目にする。

 

 

 

少し前に、よく行く学校の先生に赤ちゃんが生まれた。

産前から産休に入り、最近職場に復帰した。

 

復帰した先生は職場に赤ちゃんを連れてきていて、先生が授業をしている間は他の先生が職員室で楽しそうに赤ちゃんの面倒を見ている。

 

生徒達も兄弟の面倒を見るのに慣れているので、代わる代わる赤ちゃんの面倒を見に来る。

 

先生は仕事を継続しながら、赤ちゃんの面倒をみることができる。

他の先生たちが、自分の子供を連れて来ることも多い。

 

 

むしろ、自分の子供の面倒を見すぎて、生徒そっちのけになっていることもあるんだけれど….

 

 

 

日本も同じようになって欲しいわけではないが、帰国後どうしたらいいのか答えがでなさすぎて「ガーナを見習ってくれ!」と言いたい気分になる。

 

「子供の面倒はみんなで見るのが当たり前」という雰囲気が羨ましい。

 

 

ガーナ人からすると、

「旦那の稼ぎだけで生活できるなんて羨ましい!私は本当は仕事したいわけじゃないし、やりがいのためじゃなくて、生活に必要だから働いてるのよ!育児も家事も仕事もして、本当に大変!」

と反論されてしまいそうだ。

 

 

女性が家事育児に集中しても生活することができる、というのはある意味とてもありがたい環境なのかもしれない。

 

 

その反論はごもっともでよく分かるんだけれど、家庭も仕事も両方大切にしたいと思っている私からすると羨ましい。

 

 

日本の上の世代の人たちからすれば

「昔と比べると、女性も社会に出やすくなったし、よくなったわよ。」

と言われるのかもしれないが、それは女性が結婚・出産せずに独身でもバリバリ働き続けるのが社会に許容されてきただけで、仕事と家庭の両立ができる環境が整ったわけじゃない。

 

 

現に私は「この先の進路」という点では人生最大級に絶望的な気分だ。

 

 

 

ロールモデルになりそうな人をずっと探しているけれど、尋常じゃない努力の上に成り立っていそうな人ばかり見つかり、「いや、そんなに人生ハードモードで余裕なく生きたくはないんだよなー」と感じてしまい、しっくり来る人が見つけられない。

 

 

 

 

女性の生きづらさばかり訴えるフェミニズムは苦手だし、男性は男性で真面目な人ほど家庭に安定した収入をいれなきゃという責任感で簡単に仕事を辞められなかったり、逆に仕事で責任を負う立場で働きたくないのに任されたりと、また違った悩みがあるだろう。

 

 

 

だから、「日本の女性はかわいそうだ!」と訴えたいわけではなく、シンプルに27歳女性の今の悩みとして、誰かに知ってもらいたい気持ちになったという方が正しい気がする。

(そして、あわよくば誰かにアドバイスをもらいたい)

 

 

 

 

妊婦のワクチン接種について情報発信をされている女性医師が書いた「コロナワクチンの情報発信で気づく日本の女性の生きづらさ」という記事を見かけた。

 

t.co

 

なんだか体感でやんわりと感じていた「日本における女性の生きづらさ」が理路整然と書かれている。

 

 

 

私は彼女のように強くは生きれないけれど、自分なりの納得する答えを見つけられるといいな。